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学校ブログ

カササギの橋――十五光年の七夕

織姫星のベガは、地球から約25.3光年。彦星のアルタイルは、約16.7光年。地球から見た二つの星の角距離は、約34.2度です。地球・織姫星・彦星を三角形と考え、余弦定理で計算すると、織姫星と彦星の実際の距離は、約14.8光年。光でさえ、ほぼ15年もかかる距離です。

7月7日の夜、カササギと呼ばれる鳥たちが天の川に集まります。

その羽ばたきが宇宙に小さなしわをつくり、織姫と彦星のいる空間をそっと近づけます。15光年の隔たりは、その夜だけ、一本の橋の長さになるのです。天の川にかかるこの橋を「カササギの橋」と呼びます。

織姫が一歩、踏み出す。

彦星も一歩、踏み出す。

二人は光より速く飛ぶのではありません。

「カササギの橋」が、遠い宇宙を近道に変えてくれるのです。

橋の上で、二人は一年分の言葉を交わします。

楽しかったこと、さびしかったこと、空を見上げる人々の願いのこと。

星は静かにまたたき、天の川は二人の再会をそっと見守ります。

やがて夜明けが近づくと、橋は静かにほどけていきます。

宇宙は再び広がり、二人は15光年離れてしまいます。

けれど、二人は知っています。

離れていても、同じ空にいることを。

15光年の距離は、ただの長さではなく、次に逢う日までの、約束の長さなのだと。

そして、短冊に書かれた人々の願いも、きっと星に届くのだと。

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